美瑛ヘルシーマラソンでの伴走
6月13日(日)は、毎年恒例の「美瑛ヘルシーマラソン」だった。美しい丘の風景の中でのマラソンで、参加者も多く、道内の大会の中では人気の大会だ。
ここ数年この大会はハーフマラソンの伴走のお手伝いをしている。(前の記事にも書きましたが)
当日、私の伴走者はIさんに決まった。
事前の予想では、この日はお天気が良くて十勝岳の眺めも綺麗に見えるのかなと思っていたら、朝からの細かい霧雨が止まずに結局どんよりした空の中のスタートとなった。
Iさんは、どちらかというと最後に息切れしてバテちゃうタイプなので、そんな風にならないといいですねと会話しながらのスタートだった。
前半は、ずっと続く下り坂のため、どうしてもいつもの自分のペースよりも速いスピードで走ってしまう。今回のIさんもそうだった。でもわりと調子はよさそうだったので、そのまま行きましょうと10キロまでは快調に飛ばした。
風もないし、おまけに雨上がりの曇り空。とても走りやすい。暑かった昨年と比べると大違い。
10キロ過ぎで、自己ベストタイムと聞くと、2:07分台との事。
それからの私は、伴走者だということも忘れて、まるで鬼コーチのように、Iさんを引っ張ってしまった。
Iさんの顔色をみると、なんとか頑張れそうな感じだし、足の運びは悪くない。
難所のだらだら続く上り坂では、テレビ局の番組制作のカメラがIさんを追っている。
坂の途中で、FRUNのたかさんが応援に遠くから駆けつけてくれていて、チョコレートをもらう。
なんとか下りも通過してあとはゴールに向かって走るのみ。
後半3~4キロの私は時計を見ながら、Iさんを引っ張る。伴走者とランナーをむすぶロープを引っ張ってIさんを叱咤激励。フォームのこと、残りの距離のことなんかを離しながら、とにかく頑張ってと声をかけた。
もういっぱいいっぱいだということがわかっていたが、もうここまできたらなんとか自己ベストに近いタイムを出したい。
こんなにいい条件で走れることはめったにないし、やっぱりランナーはタイムがいいとうれしいからと勝手に解釈。
競技場手前からは、ラングラウフクラブの仲間の声援も加わり、Iさんはいやがおうでも頑張らなければいけない。
ゴール 2:07:52
スタートロスが1分弱あったことを考えるとほぼ自己ベストに近いタイムでゴールできた。
ゴールしたIさんを見ると満足そうだったのでちょっと安心。
でも、伴走者はほんとはこんなことをやっちゃいけないよな~と少し反省した。
その人の体調に合わせて無理のない走りをお手伝いするのが本当なのに、ちょっとタイム重視志向になってしまった。
Iさん、ごめんなさい。
でも、せっかく走るんだったら、たまにはちょっとだけ無理をして良いタイムで走ってみてもいいよね。
マラソンは、結構精神的なスポーツで、気持ちがダメだと思ったらどんどんタイムは落ちてしまう。
一人で走っていても前の人についていこうという気持ちがあるうちはなんとか頑張っているが、ちょっと気持ちが萎えて、「あっ今日は楽に走ろう」などと心の中で思った瞬間、もう前の人の背中は遠くなっていく。
ゴールまで気力を維持して走るのは結構難しいものだ。
まして視覚障害者の方は、周りの様子が見えないから、モチベーションの維持も大変だと思う。そんななかで、一生懸命走ったIさん、本当にお疲れさまでした。
つたない伴走にお付き合いいただきどうもありがとうございました。機会があれば又よろしくお願いします。
The comments to this entry are closed.
Comments
こうめさん、日曜はお疲れさまでした。鬼コーチですね~(笑)、去年は気温が高かったとは言えIさんは8分近く速かったんですね。確かYさんが1時間55分ぐらいで走った時も、こうめさんが伴走でしたよね。
>まして視覚障害者の方は、周りの様子が見えないから、モチベーションの維持も大変だと思う。
言われてみるとそうですよね。その点には気付きませんでした。そこが好記録を出せるポイントなのか。私は苦しそうだと、どうも心配になっちゃって、最初の10キロは5分半ちょいで行ったのですが坂の辺りからだいぶ落ちてしまいました。一応2時間切りが目標だったので残念。
Posted by: NAOJI | 2004.06.15 06:52
厳しい伴奏者ですね~
でも、記録がちらつくと頑張っちゃうのはランナーの性ですね。
Posted by: Kuri | 2004.06.15 12:13
NAOJIさん、こんにちは。
でもやっぱり相手の体調とかあるから、無理に頑張るのもどうかと思うんですよね。でも、どうも私はハッパをかけるタイプのようだ。
Kuriさん、こんにちは。
ほんとに記録がちらつくとつい・・・って悲しい習性かも。
Posted by: こうめ | 2004.06.15 17:04
伴走って本当に難しいと思います。
相手のペースに合わせるのって、なかなか出来ませんよね。
今回も、ちょうどこうめさんたちを抜いたあたりが、足はきつくなってくるし気分はハイになっているしで、1番ペースが上がっちゃったところでした。
一緒に走っていたこばさんやなべちゃんに指摘されて、初めてそれがわかった次第。
だめですね~。
でも、あのとき振り返ってお二人の姿を見たら、実に息が合った様子でしたよ。
Posted by: Ogaman | 2004.06.15 19:45
伴走、素晴らしいですネ。
走ることで、人の役に立てるわけですから。
僕も、考えてみます。
Posted by: 旅するランナー | 2004.06.15 21:13
Ogamanさん、旅するランナーさん。
走ることで人の役に立つという側面と、伴走をすることで元気を分けてもらったり楽しく走れるという側面があります。
かえってこちらが伴走をさせてもらうことで助けられているという部分も大きいですね。
一年に一度くらいしかお手伝いできない伴走なので息がぴったりという訳ではないかもしれませんが、美瑛は楽しみな大会です。
あまり難しく考えずにやってみるといいと思います。
Posted by: こうめ | 2004.06.15 21:25
そういうことだったんですね。
先程私のページに書いたコメントは忘れてください!!
伴走といえ、やさしいばかりが全てではない!と思います。
タイム狙いも重要な要素の一つなのでよかったのでは??
(当のご本人がどう思ってるかにもよりますが。。)
とにかくお疲れ様でした。
私もこうめさんに触発されて、伴走をしてみたくなりました。
PS)操作を誤ってトラバがだぶって入ってしまいました。
ごめんなさい。
Posted by: るうじ | 2004.06.16 00:33
るうじさん、こんにちは。
そうなんです。鬼コーチ、そんな訳で。
体調も壊すことなくゴールされたので今回は大丈夫だったと思いますが、るうじさんが書いておられたように相手のことを思いやることも大切ですね。
トラバの件、気にしないで下さい。最近、ココログおかしいですね。2つ入っているはずのトラックバックが出てこないので削除もできないようです。
Posted by: こうめ | 2004.06.16 06:31
昨日ココログの新着記事のタイトルの中にアコムマラソンというのがあったので見たらfrunのクニさんという方のブログでした。http://banso.cocolog-nifty.com/banso/">http://banso.cocolog-nifty.com/banso/
アコムであの宇佐美さんの団体が伴走講習会を開催するというのは気まぐれさんから聞いていて、小林さんの所にも話が届いてたみたいなんですけど行けなくて残念でした。
Posted by: NAOJI | 2004.06.18 06:05
NAOJIさん、こんにちは。
早速クニさんのところに行ってきました。今までも時々読んでたんですよ。
ぜひ美瑛でも講習会やってもらえるといいですよね~。
Posted by: こうめ | 2004.06.18 06:45
こうめ様、はじめまして、クニさんに聞いて飛び込んできました。
アコムマラソンにNSVAの宇佐美彰朗とクニさん、その中に入り込んで一緒に行った、NSVAのミホと言います。
アコムの講習会は突然皆さんの所に行きこれから講習会をしますので聞きに来て下さいとクニさんとチラシを持って叫び歩き、聞きに来て頂くという形でしたが沢山の方に参加していただきました。
こうめ様も参加される北海道マラソンの前日、受付当日に講習会を行なう予定です、皆さん参加してください。これからURCの皆さんからの呼びかけがあると思いますので宜しくお願いします。
美瑛での講習会、NSVAは全国展開していますので要望があれば行きたいと思います。こうめ様と同じサロマコ、に行きますのでどこかでお会いできたら嬉しいですね
Posted by: ミホ | 2004.06.18 14:24
ミホさん、こんにちは。
ミホさんは以前宮本さん、貝畑さんと一緒に走ったことがありませんか?人違いだったらごめんなさい。
日本一周の時に、小樽までご一緒させていただいて、その時にミホさんと言う方もいらっしゃったような気がしたものですから。
北海道マラソンの時にも講習会があるんですね。
参加できるといいなと思います。
私は、サロマ湖には残念ながら参加しませんが、頑張ってくださいね。
Posted by: こうめ | 2004.06.18 16:29
こうめ様、サロマコ参加しないのですか?残念です。
宮本さんとは面識有りますがそちらには行っていません、
こうめ様とはどこかであっているような気がします、
昨年もサロマに行っています、北海道は3年ぶりぐらいで参加します、内緒にしていたのに言っちゃった、
北海道マラソンの前日会いませんか?クニさんと一緒にお会いできたら嬉しいです。
Posted by: ミホ | 2004.06.18 22:09
ミホさん、こんにちは。
そうでしたか。私の勘違いですね。ごめんなさい。
サロマは2000年に一度走りましたが、その後は走っていません。ウルトラは事前の練習をしっかりしないと付け焼刃では完走できないですから。
北海道マラソンの前日、お会いできればいいのですが、札幌に住んでいないため前日のナンバー引き換えも自分でできるかどうか??なのです。伴走講習会行けるといいのですが・・・。
Posted by: こうめ | 2004.06.19 07:08
みなさん、お早うございます。
こうめさんがおっしゃっている「ミホさん」は宮本さんのマラソンの師匠のミホさんのことで、京都のほうの看護婦さんでした(今は看護士さんですね)。
でしたって書きましたが、現在はお母さまになりました。
そうか、こうめさんは「日本列島走り旅」の北海道エリアでご一緒していたんですね。
私は新潟の寺泊まで車で応援に行き柏崎までご一緒。
二度目は米原付近で3日間ご一緒させてもらい、3度目は下関から門司、北九州とご一緒しました。
宮本さんはその後鹿児島の佐多岬にゴールした後に沖縄まで走りに行っちゃいました。
沖縄の伴走者は先ほどの「北海道を走ったミホさん」です。
Posted by: クニ | 2004.06.19 07:36
クニさん、そうでしたか。
あの時、ほんのちょっとだけご一緒させて頂きました。
URCの方も一緒だったのですが、札幌から小樽までの40キロくらいのところですが、一緒に走ったのです。
その頃はまだ伴走もやっていなくて、ウルトラマラソンも経験がなかったのですが、その時のことが今の私に繋がっているような気がします。
宮本さんはその後沖縄まで行ったんですか~。いや~たいしたもんだわ。
Posted by: こうめ | 2004.06.19 07:52